小雨が降る昼下がり、
二人の探偵は古びた軽バンの中で何時間も張り込みを続けていた。
今日で三日目、今までも全く動きがなかった。
探偵A:「なあ、もしこの仕事辞めたら何する?」窓の外に視線を投げながら聞いた。
探偵B:「そうだな、プロのゲーム実況者とかどう?
最近、かなり人気らしいぜ」真剣とも冗談ともつかない調子で答えた。
探偵A:「お前、ゲームなんかやったことないだろう。
でも、カメラの前で黙ってゲームやるのもなかなかの精神力がいるかもな」
探偵B:「ああ、コメント欄で視聴者に『そうじゃない!』とか言われても、冷静にプレイし続けるんだ。
まるで今の仕事みたいだろ、周りに振り回されず、ただただ対象を観察する」
探偵:A「確かに、でも俺たちはもっとくだらないこともしてるよな。例えば、どれだけトイレを我慢出来るとか」
探偵B:「この間、お前負けたよな?」からかうように言った。
探偵A:「それを言うなら、お前は乗り物酔いで吐いただろ。体内の水分が少ない状態なんだからノーカンだぞ?」
探偵B:「はいはい」
ふと、二人の会話が途切れた。
沈黙の時間がかわりのない光景に重くのしかかる。
それでも、次の瞬間にはまた何かしらの無駄話が始まるのだろうとお互いに思っていた。
すると、突然、探偵:Aが思いついたかのように言った。「なあ、浮気調査してるのに、もしかしたら俺たちが浮気していると思われてるんじゃないか?」
探偵Bはその考えに一瞬キョトンとしたが、次第に耐えきれずに笑い出した。「それだ!俺たちが逆にこの近所で知られてる浮気カップルだと思われてるんじゃないかってか!」
二人はそれを想像して思いっきり笑い合った。いかにもありそうな勘違いが妙にツボに入った。
その後も特に大きな変化はなく張り込みが続く中
二人の探偵はくだらない推測やジョークで再度笑いを交えながら
今日もまた浮気調査という職務を
楽しみつつ粘り強くこなしていくのだった。
終わり
神奈川 横浜の探偵 ブルーフィールドリサーチ
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