不倫慰謝料制度の限界と変えるべき未来——この国の慰謝料はシタに甘すぎる!
- yokohamabluefieldr
- 4 日前
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こんにちは、横浜の探偵事務所『ブルーフィールドリサーチ』代表の青野です。
私のもとには日々さまざまな不倫・浮気にまつわる相談が寄せられます。
なかでも、大事に守ってきた家庭を自分の性欲の為に壊された被害者※あえて被害者と記載します。の方々の訴えには言葉にならないほどの痛みがこもっています。
「裏切られたのに慰謝料はたった○○万円だった」
こうした声を聞くたびに現行制度の限界と社会がいまだこの問題に本気で向き合っていない現実に直面します。
今回の記事では不貞行為に対する慰謝料制度の現状と課題を整理しながら「本当の意味で被害者が報われる社会」に向けた制度改革の必要性について、私の視点から提言させていただきます。
現行の慰謝料制度が抱える「3つの限界」
1. 経済的損失をカバーしきれない
不倫の証拠収集のために探偵を依頼し、弁護士を通じて裁判に臨むと合計で数十万〜百万円単位の出費になることもあります。しかし、勝訴しても慰謝料がそれを下回る場合「裁判をしても損だった」と感じてしまう被害者も少なくありません。
2. 精神的苦痛への評価が低すぎる
3. 家庭や子どもへの影響が無視されがち
不倫は当人同士の問題にとどまりません。子どもがいる家庭では親の裏切りが子の心に深い傷を残すことだってあります。生活の基盤が崩れ、家計や進路にも影響する可能性があるにも関わらず、こうした間接的損害は慰謝料の算定には反映されにくいのが現状です。
慰謝料を“形だけ”で終わらせないために
4つの制度改正提案
1. 不貞行為の「刑事罰化」で抑止力を
日本では不倫は民事上の不法行為に過ぎず、刑罰は存在しません。しかし刑事罰が導入されれば加害者には重大な社会的・経済的リスクが生じ抑止力として機能します。また、刑事手続きが進むことで加害者が示談や慰謝料の支払いに応じやすくなるという側面もあります。
※私生活への過度な介入を避けるためにも、刑事罰の適用には慎重な線引きと限定的運用が必要です。
2. 「悪質な不倫」を新たに類型化し慰謝料を増額
長期的に関係を続けていた、相手への妊娠や出産を巡って嘘を重ねたなどのケースでは通常の不倫以上の悪質性があります。これらを法律上で新たな不法行為類型として明確化することで裁判官の判断にも幅を与え、慰謝料額の基準を引き上げることが可能です。
3. 精神疾患に関する治療費の補償を明文化
不貞によってうつ病や不眠症などの精神疾患を発症した場合、通院費や薬代、休職に伴う損害などは明確に賠償対象とすべきです。また、慰謝料算定時にこれらの影響が正当に加味されるための基準整備が急がれます。
4. 懲罰的慰謝料の導入
アメリカの一部の州では加害者への制裁を目的とした「懲罰的賠償」が制度として存在します。日本でも悪質な不貞行為に限定してこれを導入することで、加害者に対する明確なメッセージを示すことができます。被害者にとっても「加害者が苦しんだことで自分の苦しみが正当に評価された」と感じる救済につながります。
時間がかかる法改正 しかし声を上げるべきときは今
制度改革は一朝一夕に進むものではありません。
慰謝料の相場も過去の判例を重視する日本の司法では劇的に変わりにくいのが現実です。
それでも私たちが声を上げることには意味があります。
DV、セクハラ、パワハラが昔は我慢すべきものとされていた時代から法改正によって処罰や救済の対象と認定されるようになったように、不貞行為による被害もまた心の暴力として評価されるべきときに来ているのです。
後書き——探偵「青野」より
探偵という職業柄多くの修羅場を見てきました。
しかしいつも心に残るのは浮気されたことそのものよりも、それによって自信や尊厳を奪われてしまった人たちの姿です。
「泣き寝入りするしかない」
「どうせ慰謝料なんて微々たるもの」
そう思わされるような社会のままではいけない。
制度は変えられるし、変えるための議論を始めることができます。
パートナーの裏切りによって人生を狂わされた人が
正当に評価され、しっかりと救われる社会へ。
ブルーフィールドリサーチはこれからもその実現に向けて現場から声を上げていきます。
横浜の探偵事務所「ブルーフィールドリサーチ」
代表・青野
神奈川 横浜の探偵 ブルーフィールドリサーチ
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