離婚には同意していません――離婚を迫られたとき、何を手放し、何を守るのか
- 4 時間前
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はじめに
離婚や不倫が絡むご相談の中で、ある共通点に気づくことがあります。
それはパートナーを失いたくないという気持ちが強い人ほど、無意識のうちに相手が遠ざかるような行動を取ってしまう、ということです。
本人にその自覚はありません。
むしろ、必死に関係を守ろうとしているだけなのです。
けれど結果として、その必死さが相手をさらに遠ざけてしまう。そんな場面を何度も見聞きしてきました。
今回の記事は、ある女性のケースをもとに
離婚を切り出されたとき何を手放し、何を守るべきなのかをお話ししたいと思います。
あるご相談から
仮にAさんとしましょう。
ある晩、夫から「離婚したい」と告げられました。
理由を尋ねても、はっきりとは答えてくれない。
数日後には部屋を探しているらしいことや、隠れて少しずつ荷物をまとめている様子が目につくようになりました。
その頃には、外に親しくしている女性がいることもうすうす分かってきたそうです。
Aさんは混乱の中でこう動きました。
顔を合わせるたびに「別れたくないから話し合いたい」と切り出す。夫が黙り込んでも、なんとか気持ちを変えてもらおうと言葉を重ねる。
夫の様子がおかしいと感じるたび、スマホや行動をそれとなく確認しようとする。
これは決して珍しい反応ではありません。
むしろ、大切な人を失いかけたとき多くの人が自然にとってしまう行動です。
けれど、半年ほど経ってAさんが振り返ったとき、こうおっしゃっていました。
「あの頃の自分を、今なら止めたい」
なぜ、追いかけるほど遠ざかるのか?
皮肉なことに、Aさんが送り続けた言葉の一つひとつが夫にとっては都合のいい逃げ道になっていました。
どれだけ外で好き勝手に過ごしても、帰る場所は消えない。
その安心感がある限り、自分の行動を本気で振り返る必要も痛みを引き受ける必要もありません。
Aさんの誠実さは本物でした。
けれど皮肉にも、その誠実さこそが夫にとっての余裕になっていたのです。
これはAさんが悪かった、という話ではありません。
ただ、こういう仕組みが働いてしまう、ということです。
1. 立ち止まって、何を伝えるか
Aさんが変わったきっかけは、ある一言でした。
夫との数少ない会話の中で、感情的に懇願するのをやめこう伝えたそうです。
「別居は認めますが、離婚には同意していません」
叫ぶでもなく、泣くでもなく、事実として静かに。
話し合い自体を拒否したわけではありません。
けど、夫が思うままにレールを敷いて、その上をひとりで突き進んでいくことだけは許さなかった。
ブレーキを踏んだのは、Aさんの側でした。
大切なのは、言葉の強さではありません。
気持ちが揺れる日があっても、答えの中身だけは変えないこと。
その一貫性こそが簡単には流されない人という印象を相手に残します。
2. 気持ちの整理と並行して、現実も整えておく
Aさんは同時に、ノートにこんなことを書き出し始めました。
毎月、どれくらいのお金がどこから入り、どこへ流れているか。
夫が別居の準備を進め始めてから連絡や行動の中で「あれ」と引っかかった出来事の日付と中身。引っ越し予定先や、これからの生活について耳にした情報の断片。
裁判で戦うためでも、相手を追い詰めるためでもありません。
この先、話し合いがどれだけ長引いてもあいまいな記憶だけを頼りにしないで済むように、という備えでした。
ただ、不倫そのものの証拠となると話は別です。
感情的になっている状態で、自分ひとりで後を追ったり写真を撮ろうとしたりするのはリスクも大きく、証拠として使える形に残せないことも少なくありません。
Aさんもこの部分だけは探偵に依頼し、第三者の目で客観的な記録として残してもらうことを選びました。
依頼から間もなく、動かしようのない形で不貞の事実が記録されました。
これにより、夫は法律上「有責配偶者」という立場になります。
不貞をした側からは、原則として一方的に離婚を求めることができません。
Aさんが同意しない限り、夫の望むようには進められない状況がここで初めてはっきりと形になったのです。
そして、これらの備えができているという事実そのものが揺れる心を支える土台にもなったそうです。
3. 別居が始まった日、静かに送ったもの
数週間後、夫は本当に荷物をまとめ家を出ていきました。
予感していたこととはいえ、実際にその日が来るとAさんの心は大きく揺れたそうです。
けれど、そこで慌てて連絡をすることも、感情的に問い詰めることもしませんでした。
かわりに、探偵に依頼して集めていた不貞の記録を内容証明郵便という形で夫のもとへ送ったのです。
言葉で訴えるのではなく、事実だけを記録として相手に届ける。
感情を乗せない分、その一通はそれまでのどんな言葉よりも重く夫の元に届いたようでした。
4. 追わない、という選択
マインドの変化の中でAさんが一番苦しんだのがこれでした。
話し合いを持ちかける回数を思い切って減らすこと。
夫が黙っていても無理に言葉を引き出そうとしないこと。
夫の行動に、いちいち心を揺さぶられないこと。
何もしていない自分に、耐えられなかったとAさんは言います。
けれど、その沈黙の時間があって初めて夫はAさんを失うことが本当に起こり得るのだと、理解し始めたそうです。
追いかけられている間は決して感じられなかった重さ。
追いかけられている人は自分の選択と本当の意味で向き合うことができません。
向き合わせるためには、逆説的ですがそばにいすぎないことが必要なのです。
距離を取ることは諦めることではない
距離を取ると聞くと、白旗を上げたように思われがちです。
けれど、Aさんの場合はむしろ逆でした。
距離を置いている間、彼女は何もしていなかったわけではありません。
夫が自分の選択の重みとようやく向き合い始める余地をそこに作っていました。
同時に、疲れ果てて倒れる寸前だった自分をかろうじて立たせてもいたのです。
距離を取るのは諦めでも興味を失った証でもありません。
むしろ、これ以上ぼろぼろにならないための最後の踏ん張りどころでした。
まとめ
離婚を切り出されたとき、感情のまま相手を追いかけ続ける必要はありません。
今回のAさんのケースから覚えておいてほしいことをまとめます。
離婚に同意していないなら、その意思をきちんと伝える
・相手のペースだけで話を進めさせない。
・「離婚には同意していません」と、感情的にならず自分の意思を静かに伝えることが大切です。
気持ちだけでなく、現実も整理しておく
・お金の流れや別居の準備、相手の言動など、気になったことは記録しておく。
・感情が揺れているときほど、事実を整理しておくことが支えになります。
不倫が疑われるなら、証拠は客観的に残す
・自分だけで追いかけたり、無理に証拠を集めようとしたりするのではなく必要に応じて専門家に相談する。
・その後の話し合いや判断を自分自身で支える材料になります。
「追わない」は、「諦める」ことではない
・話し合いを無理に迫らない。
・相手の一挙一動に振り回されない。
・距離を取ることで、相手ではなく自分自身の気持ちと向き合う時間が生まれます。
そして何より大切なのは、相手がどう動こうと自分の意思まで相手に預けないこと。
離婚するのか、関係を修復するのか。
その答えを出すのは相手だけではありません。
自分自身にもその選択をする権利があります。
後書き――探偵 青野より
Aさんは今、当時のことをこう振り返ります。
「距離を取り始めてから、初めて自分がどうしたいのかが見えてきた気がします」
不倫も、離婚を口にしたことも別居に向けて着々と準備を進めていたことも振り返れば全部、夫が自分のためだけに選んだことでした。
Aさんの意思はそこにはひとつも反映されていなかったのです。
だからこそ、Aさんは一度立ち止まりました。
夫がどうしたいのかではなく、自分はどうしたいのか。
その答えが、
「離婚には同意していません」
という言葉だったのだと思います。
これは、夫を困らせるための言葉ではありません。
夫を家に戻すための駆け引きでもありません。
自分の人生について、自分の意思を手放さないための言葉です。
結果として、夫はその後、猛省して家に戻ってきました。
大切なのは、夫が戻ってきたことよりもAさん自身が夫の決めた筋書きの中でただ流されることをやめたことだったのだと思います。
離婚するのか。もう一度、関係を築き直すのか。
その答えは、これから二人で決めていけばいいんです。
もし今、状況を客観的に整理したいあるいは、不倫の証拠をどう残せばいいか分からないというときは、一人で抱え込まず探偵をはじめとした専門家に相談することも一つの選択肢です。
感情に流されず事実だけを積み上げておくこと。
一見冷たく思えるこれらの行動が将来的にきっとあなたの力になります。
神奈川 横浜の探偵 ブルーフィールドリサーチ
note 横浜 ブルーフィールドリサーチ





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